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1.歯周病(歯肉炎・歯周炎)について
歯周病とは
歯の周りの歯ぐきや、歯を支えている骨などが破壊される病気
歯ぐきと歯の間には1~2mmくらいのすき間があります。
ブラッシング(歯みがき)を怠ってしまうとこのすき間に歯垢(プラーク)がたまります。
たまった歯垢(プラーク)が歯石をつくり、すき間を押し広げていきます。 これを積み
重ねることで歯ぐきが炎症を起こします。これが歯肉炎で、歯周病の第一歩です。
歯肉炎にかかると歯ぐきは赤く腫れ、ちょっと歯ブラシが触れるだけで簡単に歯ぐきから血が出ます。
歯肉炎を放置しておくと症状はますます悪化し、歯周炎へと進んでいきます。
また、この歯周炎を放置しておくと、さらに炎症は進み、歯を支えている骨(歯槽骨)を少しずつ破壊していき、次第に歯はぐらぐら動くようになります。
そしてぐらついた歯はやがて抜け落ちてしまいます。
この様に歯周病は主に歯ぐきと歯の間のブラッシングがきちんと出来ていないのが原因となります。
歯周病は細菌感染症
プラークの中には歯周病の原因菌が住み着いています。
お口の中にはおよそ400種類の細菌が住んでいます。これらは普段はあまり悪いことを
しませんが、歯みがきが十分でなかったり、砂糖を過剰に摂取すると細菌がネバネバした物質を作り出し、歯の表面にくっつきます。これを歯垢(プラーク)といいます。
歯垢(プラーク)1mgの中には10億個の歯周病菌・虫歯菌が住み着いています。
歯周病を進行させる因子
1.歯ぎしり、くいしばり、かみしめ
2.不適合なかぶせ物や義歯
3.食習慣
4.喫煙
5.ストレス
6.全身疾患
(糖尿病、骨粗しょう症、ホルモン異常)
7.薬の長期服用
2.歯周再生療法・歯周形成外科
歯周再生療法とは、歯周病などで失われた骨を再生させたりします。
比較的軽い歯周病であれば、歯や歯ぐきを清潔に保つ治療を続けることで治す
ことができます。
しかし、炎症が歯ぐきの奥まで進行し、歯周組織の破壊がひどい場合には、歯
周組織を回復させるための手術(歯周外科手術)が必要となります。この手術
の際に、歯周組織再生誘導材料という手術治療を補助するための、歯科用の材
料(エムドゲイン)が使われることがあります。
エムドゲインを使用することによって、歯周病で失われた骨を再生させること
ができます。
エムドゲインを使った治療がおこなえるかどうかは、歯周病の程度や患者さん
の健康状態によっても異なりますので、十分な検査が必要となります。
(保険外診療)
当院では歯周病治療にリグロス(歯周再生療法)を使用しています。
リグロスは、「歯周組織再生治療」に新しく登場した日本発の新薬です(保険適用)。
リグロスの成分は細胞を増やす成長因子です。
この成長因子の作用により、歯周病で破壊された歯周組織の再生を促進するのが、リグロスによる歯周組織再生療法です。つまり自身の歯を温存できる可能性があります。
エムドゲインと同様、リグロスを使った治療がおこなえるかどうかは、歯周病の程度や患者さん の健康状態によっても異なりますので、十分な検査が必要となります。
笑うときに歯ぐきが大きく見える」「歯ぐきのラインが左右非対称に見える」
「歯ぐきが痩せて歯が長く見える」「歯ぐきに歯ブラシを当てると痛くて磨け
ない」といった状態を歯周形成外科により改善することができます。